Spidermanはどこに帰る?


ようやく”Avengers End Game”を観て、自分の中でスパイダーマンが戻ってきました。これからFar from Homeを観ようと思います。

そんな中、今後のスパイダーマンの映画について、Sony Pictures Entertainment(SPE)とMarvelの親会社Disneyの交渉がうまく行かなかったようです。

スパイダーマンは、Marvelのコミックが原作のキャラクターです。

実写映画化までに紆余曲折あったようですが、1999年に、Marvel(まだDisneyに買収される前)はSPEに、スパイダーマンの映画化権を独占的ライセンス(Marvel自身も製作できない)しました。

その後、サム・ライミ監督でトビー・マグワイアのスパイダーマン3部作が作られました。

この映画ライセンス契約は何度か修正がされているようです、2011年修正契約の要約版を見ることができました。

契約期間の定めが面白いです。

SPEは3年9月以内にスパイダーマンの各映画の制作を開始し、5年9月以内にリリースしなければならないとされており、これに従う限り契約期間は延長する

5年9か月毎に1本スパイダーマンの映画をリリースしないとSPEは、スパイダーマンの映画化権を失うのです。

こんな中、アメージング・スパイダーマン1と2がいまいちだったことから、SPEは、ディズニー傘下になったMarvelと手を組み、スパイダーマンの映画化権を維持しつつ、スパイダーマンをMarvel Cinematic Universe(MCU)の映画に登場させることを許したのです。

このため、スパイダーマンは、Marvel映画のアベンジャーズシリーズに連なる”Captain America Civil War”からアベンジャーズに加わりました。

そして、SPEのスパイダーマン映画もMCUとともにリブートしてトム・ホランド主演の”Spiderman : Homecoming”、”Spiderman  : Far From Home”と再び成功することになります。HomecomingとFar From Homeの間には、AvengersのInfinity WarとEnd Gameにも出ています。

さて、現在、SPEとDisney間で交渉が難航しており、MCUからスパイダーマンが抜けるという話が出ています。まだ、交渉は続いていて、どうなるのでしょうか。トム・ホランドのスパイダーマンいいので心配です。

ところで、ライセンス契約の内容ですが、使用できるキャラクターが細かく定められていたり、設定も細かく縛られています。新しいキャラクターを作る場合のルールもあります。

スパイダーマンですが、

  • 正当防衛以外では殺さないこと
  • PG13を超える汚い言葉を使わないこと
  • タバコを吸わないこと
  • 違法ドラッグを売らないこと
  • アルコールを乱用しないこと
  • 16歳までは童貞であること
  • ホモセクシュアルでないこと(ただしMarvelがホモセクシュアルのバージョンを描いた場合は除く)

という感じです。このほか、コスチュームやスパイダーマンの能力設定なども細かい条件が出されています。

映画の予算は$75M(約80億円)以上で、PG13とし、リリースは2000スクリーン以上という縛りも。

こういう契約書を弁護士が作っているのです。エンタテインメント法務は面白いです。

弁護士大橋卓生