「Football Law」カテゴリーアーカイブ

UEFA チャンピオンズリーグ新シーズンとCovid-19ルール – CAS 2020/A/7356 –

欧州では、新シーズン(2020/2021)が開幕しました。コロナ渦が収まらない現況で、どのリーグもコロナ対策ルールを設けて対応しています。

セリエAでは、ユヴェントス対ナポリ戦が、ナポリの選手やスタッフに感染者が出たことで遠征が止められて、中止になるというニュースがありました。

UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも同じようなことが生じており、新コロナ対策ルールの適用をめぐって争いがありました。

UEFAはCL新シーズンに先だって、2020年7月15日に、既存のルールよりも優先するものとして、Covid-19特別ルール(コロナ新ルール)を設けました(Annex I)。主な内容は次のとおりです。 続きを読む UEFA チャンピオンズリーグ新シーズンとCovid-19ルール – CAS 2020/A/7356 –

マンチェスター・シティFFP違反事案:CAS2020/A/6785

2020年2月にUEFAが、FFP違反を理由にマンチェスター・シティ(マンC)に対し、チャンピオンズリーグ等UEFAのクラブ選手権への出場を2年間停止する等の処分が出され、大きなニュースになりました。

それから約5か月、CASは、マンチェスター・シティのUEFAのクラブ選手権への出場を2年間停止する処分を取消す等という裁定が出されました。

この大きな結論の違いが、なぜ生じたのかが気になって、CAS裁定を見てみました。裁定を読むとFFPを理解していないと、理解できないところがあるので、FFPを読みました。FFPを読むと・・・という感じで、関連規則が理解できたので、まとめてみることにしました。

そういえば2019年にはACミランがFFP違反でUEFAから2シーズンの出場停止処分等を課されましたが、CASで和解して1シーズンの出場停止にとどまっています(CAS2019/A/6083,6261)。

■ FFPとは

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昇降格ルールの変更とCovid-19 -ベルギー編-

英国、フランスに続いて、ベルギーのプロサッカーリーグでもコロナと昇降格ルールの変更が問題となっています。

ベルギーの国内リーグは、1st Divison A(16チーム)−1st Division B(8チーム)− National Division(セミプロ16チーム)から成るようです。

昇降格ルールは、1Aから1B降格は最下位の1チーム、1Bから1Aの昇格とはトップ1チーム、1BからNDへの降格は下位3チームです。

今回、ベルギーのプロサッカーリーグは、かなり迷走したようです。

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昇格ルールの変更とCovid-19 −フランス編-

フランスでも、サッカーのプロリーグがシーズン途中で終了したことを契機とする昇降格の問題が発生していました。また、同じタイミングで、サッカーのアマチュア選手権が打ち切りとなったことについて問題が発生していました。
これらの事案は、日本とフランスの弁護士の金塚彩乃先生がブログで紹介されていました。

フランスでは、2020年3月24日に緊急事態宣言が出され、7月10日まで延長されているようです。8月31日までは5000人を超えるイベントが禁止されているようです。首相が2019/2020シーズンのプロスポーツは開催できないと発言し、スポーツ省も非公開を含め8月まではスポーツ競技は実施しないと言及していました。

2020年3月13日の時点でサッカーはすべて中断していましたが、上記の状況を受けて、フランスサッカー協会(FFF)は、2020年4 続きを読む 昇格ルールの変更とCovid-19 −フランス編-

昇降格ルールの変更とCovid-19 -英国編-

Covid-19パンデミックの影響により中断していたプレミアリーグが再開し、リバプールFCが悲願の優勝を遂げた英国サッカーですが、下部のリーグでは法的な問題が発生していました。

英国サッカーは、英国サッカー協会”The Football Association”(The FA)の下に、プレミアリーグを頂点とする7階層で構成され、各階層間は昇降格システムが採用されています。”National League System”(NSL)と言われています。

The FAのCouncil(評議会)は、2020年4月9日に、「NSLの3〜7の階層について直ちにシーズンを終了し、今シーズンの階層間の昇降格要件を削除し、かつすべての結果を抹消する」旨決定しました。

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“Inter” Milan vs Miami 

ベッカム元選手やソフトバンクの孫さんらが出資して2018年に設立された”Inter Miami CF”(正式名称:Club Internacional de Fútbol Miami)ですが、イタリア・セリエAの老舗クラブ”Inter Milan”(正式名称:Football Club Internazionale Milano)と”Inter”商標を巡って、米国で係争中のようです。

正確には、Inter Miamiが所属するMajor League Soccer(MLS)は、”Single Entity”(単一の事業体)で運営されているので、Inter Miami FCではなく、MLSに所属するクラブの知的財産権を保有しているリーグ本体のMLSが戦っています。

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プロサッカーリーグと昇降格システム

Jリーグは、J1からJ3まで3つのディヴィジョンがあり、毎シーズン終了後に、それぞれのディヴィジョンの下位あるいは上位のチームが入れ替わることがあります。こうしたディヴィジョン間を行き来する昇降格システムを”promotin and relegation “といいます。

ちなみに、プロ野球のように昇降格のないリーグを”closed league”と言ったりします。

世界のサッカーを統括するFIFAは、2008年に”REGULATIONS GOVERNING THE APPLICATION OF THE STATUTES”(RGAS)を改正して、次の規定を設けました。

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Liverpool FC vs New Balance -スポサーシップ契約紛争-

Liverpool FCは、ユニフォームのサプライヤーとして、2011年まではアディダスと年間1200万ポンド(約17億円)のスポンサー契約を締結していましたが、そのシーズンに8位に沈むと、アディダスから契約を打ち切られました。

アディダスの後を受けてNew Balance(NB)がユニフォームのサプライヤーとなり、現在、年間4500万ポンド(約63億円)のスポンサー契約を締結しているようです。具体テには、チームのユニフォームやジャージの提供、ユニフォームのレプリカの販売を行うという内容のスポンサー契約です。

Liverpool FCとNBとのスポンサー契約は2019-2020シーズンで期間満了になるところ、2020-2021シーズン以降のスポンサー契約をどこと契約するかが焦点となりました。

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