ハリウッド黄金期といわる1930年台〜40年台ですが、その黄金期を支えた制度ーブロックブッキングや一律の料金設定、劇場への不透明なクリアランスなどやこれらを支える大手スタジオの映画館保有ーが反競争的として、司法省が反トラスト法(アメリカの独占禁止法)のメスを入れた時代でもありました。
その結果、当時最大手だったパラマウント・ピクチャーズの名称を冠したパラマウント判決が出され、映画館の保有が禁止されるなど映画興行ビジネスの変革を余儀なくされました。
70年超が経過した2020年、司法省はパラマウント判決の廃止を決定し、8月に裁判所はこれを認める決定を出しました。
興味深い決定でしたので、決定書を読んでみました。
■ パラマウント判決
対象となったのは、次の映画会社です。
Paramount Pictures
20th Century Fox
Leo’s/MGM
Warner Brothers
RKO Radio Pictures
以上の5社は、ビッグファイブと呼ばれ、 ハリウッドにスタジオ 続きを読む パラマウント判決の終焉 →
シュワちゃんの”トータルリコール”や”氷の微笑”で一世を風靡した女優”Sharon Stone”(シャロン・ストーン)が、女性ラッパーChannel West Coastをパブリシティ権侵害等で訴えています。
問題となったのは、Channel West Coastが、2019年4月にリリースした楽曲”Sharon Stoned“とそのPV。
タイトルから”Sharon Stone”の氏名を使っていて、曲中”Sharon Stone”を33回、”Sharon”を99回使用し、それが楽曲の約1/4を占めています。
PVでは、Channel West Coastが”氷の微笑”のシャロン・ストーン 続きを読む シャロン・ストーン・・・ド →
米国著作権法の終了権行使の波が音楽から映画に来ている感じです。
終了権制度は、ざっくりいうと、1978年1月1日以降の著作権譲渡や許諾を、譲渡ないし許諾をしたときから35年後に所定の手続を経て譲渡ないし許諾を終了させ、著作者の下に著作権を復帰させる制度です。
この終了権を行使することで、アーティストは、実績がなく、契約の交渉力がない時代に交わした不利な著作権契約の見直しをす 続きを読む ターミネーターがターミネート →
ようやく”Avengers End Game”を観て、自分の中でスパイダーマンが戻ってきました。これからFar from Homeを観ようと思います。
そんな中、今後のスパイダーマンの映画について、Sony Pictures Entertainment(SPE)とMarvelの親会社Disneyの交渉がうまく行かなかったようです。
スパイダーマンは、Marvelのコミックが原作のキャラクターです。
実写映画化までに紆余曲折あったようですが、1999年に、 続きを読む Spidermanはどこに帰る? →
映画”A Star Is Born”は、1937年に公開されました。その後、1954年、1976年、2018年にリメイクされています。
1937年・1954年はハリウッドを舞台にし、邦題「スタア誕生」として公開されました。
1976年のリメイクは、映画業界から音楽業界(ロック)に舞台を移し、バーバラ・ストライサンドが主演し、邦題「スター誕生」として公開されました。
2018年のリメイクは、音楽業界ですがカントリー界を舞台に、レ 続きを読む Lady GAGAのスター誕生と盗作問題 →
Box Office Mojoによれば、1982年”Blade Runner”の続編”Blade Runner 2049″(2017年)は、全世界で興行収入約$259M(約283億円)だったようです。
2017年の全米興収ランクでも34位という感じです。
制作費が約$150Mのようですので、大成功を収めたというものではないと思います。
ちなみに、2017年に公開された”Star Wars :The Last jedi”は全世界 続きを読む Blade Runner 2049 vs Peugeot →
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