「エンタテインメント法」カテゴリーアーカイブ

ターミネーターがターミネート

米国著作権法の終了権行使の波が音楽から映画に来ている感じです。

終了権制度は、ざっくりいうと、1978年1月1日以降の著作権譲渡や許諾を、譲渡ないし許諾をしたときから35年後に所定の手続を経て譲渡ないし許諾を終了させ、著作者の下に著作権を復帰させる制度です。

この終了権を行使することで、アーティストは、実績がなく、契約の交渉力がない時代に交わした不利な著作権契約の見直しをす 続きを読む ターミネーターがターミネート

I fought “Wilson” – The Clash商標 –

Tha Clashといえば、’70年代から’80年代にかけて活躍したUKパンクバンド。

I fought the law“とか”London Calling“は今でもCMで起用されたり、カバーされたりしています。

さて、そんなThe Clashですが、フロントマンのJoe Strummer(Vo&Gu)は既に亡くなっていますが、残るメンバーが、テニス用品等でおなじみのWilson Sporting Goods社(ウィルソン 続きを読む I fought “Wilson” – The Clash商標 –

Spidermanはどこに帰る?

ようやく”Avengers End Game”を観て、自分の中でスパイダーマンが戻ってきました。これからFar from Homeを観ようと思います。

そんな中、今後のスパイダーマンの映画について、Sony Pictures Entertainment(SPE)とMarvelの親会社Disneyの交渉がうまく行かなかったようです。

スパイダーマンは、Marvelのコミックが原作のキャラクターです。

実写映画化までに紆余曲折あったようですが、1999年に、 続きを読む Spidermanはどこに帰る?

eSportsプレーヤーとNeighboring Rights

eSportsプレーヤーの権利まわりで、日本で議論をみかけないのが、パフォーマンスに関する権利関係です。

ヴァーチャル空間に関する権利の問題なので、伝統的なスポーツでは基本的に問題とならない部分ですが、調べた限りでは、米国では7,8年前から議論となっており、いくつか論文も発表されているところです。

eスポーツとリアルスポーツとで大きく異なるところは、リアルスポーツの対象は野球やサッカーなどそれ自体著作物ではありませ 続きを読む eSportsプレーヤーとNeighboring Rights

Ariana GrandeとForever21

ポップスターのアリアナ・グランデがアパレルのForever21とその姉妹ブランドRiley Roseに対し、パブリシティ権・商標権侵害・著作権侵害で、$10M(約10億円強)の損害賠償等を請求する訴訟を提起しました。

アリアナ・グランデは、インフルエンサーでもあり、SNSへの1回の投稿で1000万円超で、長期間のエンドースメントで5億〜10億円超、のようです。

Forever21とRiley Roseは、そうした相場感を知ってか知らずか、 続きを読む Ariana GrandeとForever21

eSportsとスポンサーシップ

eSportsの市場調査会社Newzooの2019年度のレポートによれば、eSportsの全収入$1.1B(約1169億円)に占めるスポンサー収入の割合は42%とされ、もっとも大きな収入となっています。

スポンサー収入について、大学院の授業で、どのようなスポンサーメリットが付与できるか、それを可能にする法的権限があるかなど検討してもらっていますが、考えていくといろいろあって面白い分野です。

Naming Rights

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Lady GAGAのスター誕生と盗作問題

映画”A Star Is Born”は、1937年に公開されました。その後、1954年、1976年、2018年にリメイクされています。

1937年・1954年はハリウッドを舞台にし、邦題「スタア誕生」として公開されました。
1976年のリメイクは、映画業界から音楽業界(ロック)に舞台を移し、バーバラ・ストライサンドが主演し、邦題「スター誕生」として公開されました。

2018年のリメイクは、音楽業界ですがカントリー界を舞台に、レ 続きを読む Lady GAGAのスター誕生と盗作問題

サンプリング問題 欧米か!

サンプリングは、ヒップホップとかダンスミュージックなどで使われる音楽の製作技法の一つです。簡単にいえば、既存の楽曲の音源の一部を、自身の楽曲に取り入れる、というもの。

「よくわかる音楽著作権ビジネス」の著者でおなじみの安藤和宏さんの論文(”安藤論文”)に米国でのサンプリング訴訟判例の解説やこれらを基に日本法下でサンプリングの法的考察がまとめられています。とても勉強になります。

2019年7月末に、欧州連合裁判所でもサンプリングに関する興味 続きを読む サンプリング問題 欧米か!

Graffiti – 落書き著作権-

先日、金沢工業大学虎ノ門大学院・コンテンツ&テクノロジー融合研究所主催で「フェイク・アート(贋作、模写)は美術品か?その真の価値とは?」をテーマに開催し、「フェイクアートの法的問題」についてお話をさせていただきました。

その際、テーマが違うのでお話はしませんでしたが、ストリートアート、いわゆるGraftti(落書き)の法的問題を整理しました。

落書きは、街中の建物の壁などに、通常、無許可で描かれる点で法的な問題が生じます。端的に言えば、犯罪行為に該当しえます。 続きを読む Graffiti – 落書き著作権-

Katy Perryと著作権侵害

2019年7月29日、Katy Perryの2013年のヒット曲”Dark Horse”が、2008年にリリースされたクリスチャン・ヒップホップのグループFlameの”Joyful Noise”の著作権を侵害するという評決がロスの連邦地方裁判所で下されました。

そして、8月1日、損害賠償額を$2.78M(約3億円弱)とする評決が下されました。Dark Horseは何人かの共作になっているので、Katy Perryの負担は$550,000のようです。

米国の盗作裁判は提起されるもののトライアルまで進む事案は少ないように感じていましたが、ここのところ、”Blurred Line”や”Stairway to Heaven”がトライアルまでいってます。

Katy事案の大きな争点としては、著作権侵害要件である”Access”(依拠)と”Substantial similarity”(実質的類似性)です。

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