CAS 聴聞公開へ

クラウディア・ペヒシュタイン選手は、ドイツのスピードスケート選手です。’94年リレハンメルから’06年トリノまで4大会連続で金メダルを獲得するなどレジェンドといえる選手です。46歳ですが、現役で、’18年平昌オリンピックにも出場し、入賞を果たしています。

都合7大会に出場していますが、’10年バンクーバーには出場していません。これは’09年に国際スケート連盟(ISU)からドーピング違反と認定され、2年間の資格停止処分が課されたからです。

このドーピング違反は、ドーピング検査で禁止物質がみつかったものではありません。アスリート・バイオロジカルパスポートという一定期間の生体マーカーを観察し、生理学的にありえない数 続きを読む CAS 聴聞公開へ

ロシア ワールドカップ法

ロシアでワールドカップが始まりました。

同時に、オリンピックやFIFAワールドカップなど大型スポーツイベントではお馴染みのアンブッシュ・マーケティングも始まっています。

アンブッシュ・マーケティングは、一義的な定義はありませんが、オリンピックにおいては、IOCが次のように定義しています。

オリンピック、オリンピックムーブメント、IOC、開催国のオリンピック委員会又はオリンピック組織委員会と、許諾なく又は不正な肝炎を発生させる(商業的なものであるか否かは問わない)個人又は組織による試み。それにより、オリンピックの公式パートナーの正当な契約上の権利を毀損する。 続きを読む ロシア ワールドカップ法

悪質タックル in the U.S.A.

弁護士多賀啓ことヒロムンがまとめた事案と、似たような事案がアメリカでも起こっていました。

参照映像

高校生のアメフトの試合で起こった事案ですが、なんとレフリーに後ろからタックルをして倒し、その上に他の選手が覆い被さるという・・・。

アシスタントコーチ(黒人)が生徒に指示をしてやらせたと言われていました。

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日大悪質タックル問題を考える

はじめに
アメリカフットボールやラグビー、格闘技など激しい身体的接触のあるスポーツは、身体的接触によって他の選手に怪我をさせてしまうこともあります。時には、重大な後遺症が残る怪我をしたり、死に至ってしまうような事故に発展することもあるでしょう。
スポーツ事故で他人に怪我をさせてしまった場合や、死亡させてしまった場合には、民事上、刑事上の責任を問われる可能性もあります。

日大悪質タックル事件の概要
平成30年5月6日、日本大学と関西学院大学のアメリカンフットボールの定期戦が開催されました。その試合中、日本大学のディフェンスラインの選手が、関西学院大学のクォーターバックの 続きを読む 日大悪質タックル問題を考える

イタリア 株式会社スティーブ・ジョブズ

2012年、イタリア人の兄弟が設立した企業STEVE JOBSが、APPLEとの商標の争いに勝利しました。

兄弟は、STEVE JOBSが商標登録されていないことを気づいて、服飾・アクセサリーを扱う自分たちの会社の社名に使用し、これを商標登録しました。

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米国 スポーツベッティング合法化へ

米国の連邦最高裁判所は、ネバダ州など一部の州を除いてスポーツベッティングを認めないPASPA(Professional and Amatuer Sorts Protction Act)を違憲と判断しました。

もう7年前になりますが、ニュージャー州が、アトランティックシティ復興のためにスポーツベッティングを合法化しようと試み、PASPAをめぐってNCAAや4大プロリーグとの争いが始まりました。

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欧州人権裁判所  ドーピング居場所情報システムを合法と判断

フランスのアスリート及びサッカー、バスケット、ラグビー選手の労働組合が、ドーピング居場所情報システムが欧州人権条約8条(プラバシー及び家庭生活に関する権利)に違反するとして欧州人権裁判所に提訴していました。

世界アンチドーピング機構(WADA)が定めるアンチドーピング規程(WADA規程)により、トップアスリートなど一部のアスリートは、抜き打ちのドーピング検査の対象とされ、日々の居場所情報をWADAが提供するADAMSというシステムに登録することが義務づけられています。

抜き打ち検査があるかもしれないということはドーピング防止に有用だとしても、アスリート側からすれば、日々監視されているように感じるだろうことは無理ないように思います。そこで、フランスではアスリートがこうしたシステムが人権を侵害しているとして提訴したようです。

しかしながら、欧州人権裁判所は、全会一致で8条違反とならないと判断しました。

要は、抜き打ち検査がドーピング防止に必要で、このことは公益であり、このために8条の権利が制限されることは正当である、ということのようです。

弁護士 大橋卓生

参照記事

 

ファウルボール事故 Foul ball Injury

はじめに

プロ野球を野球場で何回か観戦したことがあれば、ファウルボールが観客席に飛び込んで来て、冷やっとした経験があるのではないでしょうか。

プロ野球などで使うボールは、ゴムボールではなく、硬球といわれる硬いボールです。

試合中には、多数のファウルボールが観客席に飛び込んでいます。プロの投手が投げ、プロの打者が打ったボールですので、かなり速く鋭い打球が飛来します。こうした打球が観客に当たると、打ちどころが悪ければ、骨折、失明、内臓破裂など重大な傷害が発生し、時には死に至ることもあります。

厄介な問題は、ファウルボールがいつどこに飛んでくるかが分からないことです。究極的な安全対策は、野球場のグラウンドを鳥カゴのようにネットで覆ってしまって、観客席にファウルボールが飛び込まないようにしてしまうことです。

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スポーツにおける脳震盪 Concussions in Sports

脳震盪の危険性

アメフト、ラグビー、柔道、格闘技などコンタクトスポーツでは、頭部への衝撃を受けることが多くあります。
このような頭部へ衝撃を受けたことによる死亡ないし重い後遺症が残る事故が多く発生しています。脳震盪は、頭部外傷の症状の中でも軽い方で、一過性の意識障害・記憶障害、とされています。

しかし、脳震盪が繰り返し起きることで、次のような、より重い症状を発症します。 続きを読む スポーツにおける脳震盪 Concussions in Sports